高価なトリートメントや髪質改善が本当に必要か?くせ毛専門家がその真実を解説し、効果的なヘアケアを提案。
「50代になって、髪のうねりやパサつきがひどくなった…」
「昔からのくせ毛、年齢とともに悪化した気がする…」
そんな悩みを抱えていませんか?
加齢による髪質の変化は、誰にでも起こりうること。
くせ毛は、適切なケアとスタイリングで、あなたの個性を引き出す「魅力」に変わります。
この記事では、くせ毛専門美容師として14年間、多くのお客様の髪と向き合ってきた私HERAIが、くせ毛の原因を徹底解説。
あなたのくせ毛タイプに合わせたヘアケア、そして、サロントリートメントよりも大切な「ホームケア」について、詳しくお伝えします。
くせ毛の原因は、一つではありません。
以下の要因が複雑に絡み合って、うねりやパサつきを引き起こします。
エストロゲンは、髪の成長期を長く保ち、ハリ・コシのある髪を作る働きがあります。
*1 ターンオーバー: 肌や頭皮の細胞が、一定の周期で生まれ変わるサイクル。正常なターンオーバーは、健やかな頭皮環境を保つために重要です。加齢によってターンオーバーの周期は長くなり、古い角質が溜まりやすくなります。
ケラチンタンパク質は、髪の弾力や強度を保つ役割があります。加齢により、ケラチンタンパク質の構造が変化し、水分を保持する力が弱まることで、髪がパサつきやすくなります。
*2 コルテックス: 髪の内部の大部分を占める層。髪の強度や弾力性、色(メラニン色素)に関わります。パーマやカラーの薬剤は、コルテックスに作用して、髪の構造を変化させます。
*3 メデュラ: 髪の中心部にある層。その役割は完全には解明されていないが、髪の水分保持に関わっていると考えられています。ダメージを受けると、メデュラの空洞が大きくなり、髪がパサつく原因になります。
*4 キューティクルは、髪の表面を覆うウロコ状の層で、髪の内部を守る役割があります。キューティクルが傷つくと、髪の水分が失われ、パサつきや枝毛の原因になります。
健康な髪を育むためには、バランスの取れた食事が不可欠です。
睡眠不足は、成長ホルモンの分泌を妨げ、髪の成長を遅らせる可能性があります。
ストレスは、血管を収縮させ、頭皮への血流を悪化させます。血流が悪くなると、髪に必要な栄養が届きにくくなり、抜け毛や薄毛の原因にもなります。
「美容院でトリートメントすれば、くせ毛も何とかなる…」そう思っていませんか?
もちろん、プロのトリートメント施術は効果的ですが、それは一時的なもの。
美しい髪を育むためには、毎日の「ホームケア」こそが、最も重要です。
私は、美容師として、そして化粧品開発者として、多くのお客様の髪を見てきました。
そして、「ホームケア」を徹底しているお客様ほど、美しく、健康的なくせ毛を保っていることを確信しています。
美容院でのケアは、月に1回程度。残りの30日間、髪は無防備な状態です。
お肌と同じように、髪も毎日のケアが必要です。
月に1回の高価なトリートメントよりも、毎日の適切なケアの方が、はるかに効果的。
髪は「死滅細胞」だからこそ、ダメージを予防し、必要な成分を毎日補給する「ホームケア」が、美髪への鍵となるのです。
結論、くせ毛ケアもスキンケアと同じ!
「洗う」「潤す」「閉じ込める/守る」の3ステップで、美容院帰りのようなまとまり髪を毎日キープできます!
1. 洗う
ただ洗うのではなく、不要な汚れだけを落とし、保湿も叶えるシャンプーを選びが大切!
高品質なシャンプーなら、トリートメントは不要。※個人差あり。ダメージ度合いにもよる。
2. 潤す
髪を乾かす前に、アウトバスタイプのクリームなどで水分と栄養を補給!
3. 閉じ込める/守る
バームで潤いを閉じ込め、湿気からも髪をガード!お出かけ前のスタイリング&トリートメントにも最適です。
爪を立てると頭皮が傷つき、炎症の原因になります。
シャンプーのすすぎ残しは、頭皮トラブルや匂い、髪のベタつきの原因になります。
シャンプーの質が高ければ、コンディショナーやリンスは省いてもOK。個人差はありますが、あれこれ重ねる必要もありません。
髪が濡れている状態の方が、トリートメント成分が浸透しやすくなります。
バームは油分を多く含み、髪の表面をコーティングして湿気から守ってくれます。
美容院でのトリートメントや髪質改善などの施術は「対処療法」、ホームケアは「予防美容」。50代からのくせ毛ケアは、この「予防美容」が特に重要です。
「対処療法」は、起きてしまった問題に対して、その場しのぎの対応をすること。「予防美容」は、問題が起きる前に、先回りして対策をすることです。50代からの髪は、頻繁な白髪染めなどにより、ダメージを受けやすく、くせ毛の場合は特に「予防美容」の考え方が大切になります。
ホームケアの重要性を強調してきましたが、美容院での施術も、くせ毛ケアにおいて有効な手段です。
くせ毛さんは、まずご自身の髪について、デザイン性や似合わせを重視するのか、それともツヤやまとまりを重視するのか、優先順位を決めましょう。
くせ毛のカットは、適切に行えばデザイン性、持続性、再現性を高めることができますが、その反面、髪が傷んで見えたりするリスクもあります。
しかし、これはお客様ご自身でのヘアケアやヘアセットで十分にカバーでき、美容師さんのくせ毛カットを最大限に引き出すにはお客様側のちょっとした努力も必要となることも。
例えば、髪の中間や毛先にハサミを入れる「すく」カットは、正しく行えばくせ毛のタイプなどによっては効果的ですが、技術や経験によってはリスクを伴います。
初めて担当してもらう美容師さんの場合、技術力に疑念がある場合は、「すかないでください」「レイヤーはあまり入れないでください」とオーダーすることで、ツヤとまとまりを出しやすくなり、過度な失敗を防ぐことができます。
私(HERAI)の場合、初回のお客様には、まずツヤとまとまり重視か、デザイン性や似合わせ重視かをお伺いします。
一切すかないカットでまとまりを重視しつつ、必要な箇所には、すく技術を用いることもあります。
ただし、「すく」と言っても様々な方法や目的があり、その技術的な詳細は一般女性向けのコラムなのでここでは割愛します。
施術のタイミングも重要です。
例えば、梅雨前ならまとまり重視のカット、乾燥する時期は少しデザイン性のあるメリハリのあるカットにするなど、お客様の髪の扱いの習熟度(慣れや技術、習慣)や、ご来店直後の髪の状態、カウンセリングの内容を踏まえ、臨機応変に施術内容を変えています。
くせ毛はカット次第で傷んで見えることもありますが、ホームケアでカバーすることも可能です。
ツヤとまとまりを重視した、一切すかないカットは、私(美容師)側としては簡単で時間もかからず、失敗のリスクもありません。
しかし、髪質や求める髪型によって、「一切すかない」カットでは、満足いただける髪型を作ることが出来ず、常に感動いただけるようにとカットをするようにしています。
強いくせ毛や毛量が多いお客様が、デザイン性や似合わせも求める場合、美容師さんの技術だけではなく、コミュニケーションが非常に大切になります。
セット方法をレクチャーしてもらったり、季節の変わり目にデザインを調整したり…。
ツヤとまとまりだけでなく、似合わせ、トレンド感、デザイン性を求める方は、美容師さんのカットスキルだけでなく、提案力も重要視する必要も。
さらに、お客様の普段のホームケアやセットのスキルに合わせつつも、少しずつ美意識を高めていくような、コンサルティング的な要素も必要になります。
まずは、ツヤとまとまりを重視するなら、美容院での施術ではトリートメントは必須ではなく、カットを見直すことから始めましょう。
くせ毛の種類や状態、そして何よりあなたの好みによっては、縮毛矯正やストレートパーマが有効な場合もあります。
しかし、私(HERAI)のお客様で、他店で縮毛矯正を続けながら、カットだけは10年近く私のもとに通ってくださる方は、わずか2名です。
ほとんどのお客様は、縮毛矯正を卒業することを目標にご来店され、私自身、13年以上、縮毛矯正や髪質改善トリートメントをしたことがありません。
美容院での施術は、髪へのダメージを伴う可能性もあるため、美容師とよく相談して決めることが重要です。
くせ毛カットが得意な美容師を探す際は、ツヤやまとまりを重視したカットが得意なのか、デザイン性や似合わせが得意なのか、あなたの好みや求めるものを明確にしておきましょう。
私(HERAI)の場合は、どちらも叶えられるように心がけていますが、決して押し付けることはせず、お客様に合わせるようにしています。
ヘアケアやセット方法もアドバイスしながら、お客様が「美容院嫌い」から「美容院が好き」になれるよう、毎回異なる提案や技術を提供することを心がけています。
タンパク質は、髪の材料となる、最も重要な栄養素です。不足すると、髪が細くなったり、抜け毛が増えたりする可能性があります。
ビタミンB群は、頭皮の血行を促進し、髪の成長を助ける働きがあります。
亜鉛は、新しい髪の細胞を作るために必要なミネラルです。
鉄分は、赤血球のヘモグロビンの材料となり、髪に酸素を運ぶ役割があります。不足すると、髪がパサついたり、抜け毛が増えたりする可能性があります。
睡眠中に分泌される成長ホルモンは、髪の成長を促します。質の良い睡眠をとることで、成長ホルモンの分泌を促進し、健康な髪を育てることができます。
ストレスケアに、髪を切るのも◎
頭皮マッサージは、頭皮の血行を促進し、髪に栄養を届けやすくするなどと言われていますが、確かな変化は未確認なのでHERAIのメニューにヘッドスパはありません。リラックス効果、ストレス解消を目的とされることをおすすめしています。
頭皮用美容液などは、頭皮に潤いを与え、乾燥を防ぎ、健康な髪を…とあっても、シャンプーを見直すだけで十分だと考えています。大量のフケや掻きむしるほどのかゆみがある方は皮膚科専門医に相談することが重要です。
A: 一概には言えませんが、美容院のシャンプーは、髪の補修成分が豊富などのメリットがあります。
市販のシャンプーは、手軽に購入できるというメリットがありますが、洗浄力が強すぎるものや、髪や頭皮に刺激となる成分が含まれているものもあります。美容院のシャンプーは、美容師さんがあなたの髪質や悩みに合わせて選んでくれるので、より効果的なケアが期待できますが、高い=高品質ではございません。
50代からくせ毛が気になり始めるのは、加齢や美容院での施術・お家でのダメージ、生活習慣など、様々な要因が絡み合って起こります。
まずは自分のくせ毛のタイプを知り、毎回の適切なカットとカラー(白髪染め)の施術と毎日のホームケアを続けること。
これが「美容」の基本であり、美髪への近道です。
美容院でのカットカラー以外の施術は、くせ毛の悩みを解決するための選択肢の一つですが、毎回のカットカラーの施術とホームケアの土台があってこそ、その効果を最大限に引き出すことができます。
美容師さんと相談しながら、あなたに合ったケアプランを見つけ、二人三脚で理想の髪を目指しましょう。
くせ毛は、あなたの個性を彩る魅力の一つ。自信を持って、くせ毛との新しい付き合い方を楽しんでください。
最後までお読みいただきありがとうございます。
高価なトリートメントや髪質改善が本当に必要か?くせ毛専門家がその真実を解説し、効果的なヘアケアを提案。
梅雨の湿気で広がる、うねるくせ毛に。50代向け、湿気に負けないヘアケア&スタイリング方法を紹介。くせ毛専門美容師HERAIが、サラツヤ髪をキープする秘訣を伝授。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
27 | 28 | 29 | 30 |