NOT FOR EVERYONE.
IMPERFECTION
これはまだ、
売り物ではありません。
私の「失敗」と
「執着」の記録です。
「容器」ではなく、
「家具」を纏う。
一般的な化粧品メーカーは、売るために「容器」を華やかにします。
しかし、使い終わればそれはゴミになります。
VIEOTYは、そのコストをすべて続けられるための「中身(成分)」に注ぎ込みました。
では、美しさはどこに宿るのか?
その答えが、この「Dress-up Collection」です。
プラスチックの容器を着せ替えるのではなく、
容器が帰る場所としての「台座(家具)」を用意する。
それは、あなたが選ぶ自由。
装飾を削ぎ落とした「本質」を愛する人も、
空間を彩る「美学」を求める人も、
どちらもVIEOTYの正解です。
Why “Vintage”?
なぜ、最新のデザイン・トレンドではなく「ヴィンテージ」なのか。
それは、「新品が完成形ではない」からです。
現代の多くの製品は、開封した瞬間がピークで、あとは劣化していくだけです。
しかし、ヴィンテージ(家具、ワイン)は違います。
人の手に触れ、傷がつき、色が深まることで、新品にはない「色気」を纏っていく。
これは、私たちの髪・肌や人生と同じです。
若さだけが美しさではありません。重ねた時間、笑いジワ、その全てがあなたの魅力になる。
「時を重ねることを、肯定する」
その想いを込めて、このコレクションを「Vintage」と名付けました。
なぜ、「失敗作」を見せるのか。
ここに展示しているのは、私が最初に手掛けたプロトタイプです。
焼き印は熱制御に失敗して輪郭が滲み、真鍮の曲げには歪みがあり、ヤスリ掛けも荒い。
工場で大量生産されたプラスチック製品に見慣れている方なら、これらはすべて「不良品・ゴミ」として人式されるでしょう。
しかし、私はこの「失敗作」を捨てませんでした。
なぜなら、整いすぎた既製品よりも、この不格好な試作品の方に、圧倒的な「色気」を感じたからです。
人の手が介入した痕跡。素材が抵抗した証。
それこそが、VIEOTYが目指す「生きている美しさ」の本質だからです。
制御不能な熱。
刻まれる瞬間のエネルギー。
手曲げの歪み。機械には出せない味。
「老い」を恐れない。
傷さえも、景色になる。
50代からの髪・肌と同じように、
素材もまた、時間を経て
深みを増します。
VIEOTYが選んだのは、
経年変化(Patina)を楽しむ
「3つの素材」と、
変わらぬ輝きで心を浄化する
「1つの石」。
あなたの人生に寄り添う、
4つのマテリアルです。
Walnut / 生命
世界三大銘木、ブラックウォールナット。硬く、深いチョコレート色は塗装ではなく木そのものの色。触れるたびに油分が馴染み、濡れたような艶を帯びていきます。
Brass / 科学
無垢の真鍮。空気中の酸素と反応し、金色から渋いアンティークゴールドへ。その酸化皮膜は、内部を腐食から守る盾となります。「変わることで強くなる」科学の証明です。
Leather / 記憶
【Cream/Glow専用】
高貴なロイヤルパープルのヌメ革。傷もつけば、日焼けもする。しかし、メンテナンスをすれば驚くほど蘇り、柔らかく馴染んでいくあなただけの育つ素材です。
Amethyst / 浄化
【Wash専用】
古来より「高貴な浄化」を象徴する紫水晶。液体のウォッシュ(琥珀色)と対をなす、固体の美。
HERAIがその原石の持つ静謐なエネルギーに共鳴し、バスルームのお守りとして選定しました。
Wash専用台座:「耐水合皮」。
水回りで使用するハーモニーウォッシュ用には、あえて本革ではなく「耐水合皮」を採用しています。
琥珀色の液体とアメジストの光を受け止める重厚な質感でありながら、水滴を弾き、湿気によるカビや黒ずみを寄せ付けない。
「美観」を損なわず、「衛生」を守り抜く。これこそが、長く愛用していただくための合理的な選択です。
機能が、形になる。
香りが、記憶になる。
大礼紙のシワと、浮遊。
「倒れる」ストレスを、
「眺める」喜びに。
クリームのパウチは、中身が減ると自立できずに倒れてしまう。その些細なストレスを許せませんでした。
答えは「吊るす」こと。
真鍮のバーに浮遊させることで、最後まで美しく、機能的に。
【経年変化するラベル】
ラベルも、あえて繊細な和紙「大礼紙」を採用。使い込むほどにシワが刻まれる。
それさえも、あなたが自身をケアした時間の集積として、愛おしく感じられるはずです。
足元のレザーには、打刻印を密やかに忍ばせて。
直立するチューブ、
焼き印の入ったウォールナット。
香ばしさと、薔薇。
相反する香りのマリアージュ。
チューブを支えるのは、先端を「螺旋(らせん)」状に加工した真鍮の支柱。
ただ置くだけでなく、空間に垂直のラインを描くオブジェとして設計しました。
【嗅覚のレイヤード】
土台のウォールナットには、ジュッという音と共に焼き印が押されています。
木が焦げたビターで香ばしい匂いと、ドレスグロウから漂う華やかなダマスクローズの香り。
「無骨な焦げ」と「優美な薔薇」。
この相反する二つの香りがドレッサーの前で微かに混ざり合う瞬間こそ、私が演出したかった大人の色気です。
「金型」に数百万かけるなら、
「中身」にかけたい。
ことの発端は、VIEOTYを応援してくださるコミュニティ(VBG)での会話でした。
「もっと容器を華やかにしてほしい」「パケ買いするような要素がほしい」。
その声は、痛いほど理解できました。
しかし、オリジナルのプラスチック容器を作るための「金型」には、数百万円の費用がかかります。そのコストは、巡り巡って製品価格に上乗せされ、お客様の負担になります。
中身(成分)の品質を落とさず、価格も維持したまま、装飾性を高めるにはどうすればいいか?
私の答えは、「容器」を変えるのではなく、その容器が住まう「家(家具)」を作ることでした。
使い終わったらゴミになるだけの装飾ではなく、木と金属と革でできた、一生使える資産としての「台座」を。
「今の価格と品質のまま、これからも中身にこだわってほしい」
ドレスアップコレクションはそんなお客様の本質的な願いを守り抜くための、私の苦肉の策であり、最大の課題・趣味(やりがい)でもあります。
表参道サロンでの展示風景。
空間の質を変える存在感。
傷だらけの手で作る、
完璧な機能美。
私の手には、無数の傷があります。
14年間の美容師生活でハサミによって刻まれたカット傷。
そして今、真鍮を曲げ、木を彫刻刀で削り、焼き印を押す中で増えた火傷や切り傷。
スマートな経営者なら外注するでしょう。でも、私は自分でやらなければ気が済まないのです。
そして、「機能」への執着も譲れません。
「木や革を水回りに置くなんて、正気ですか?」と思われるはず。確かに普通の塗装では数ヶ月で腐るでしょう。
私はまだ、ハーモニーウォッシュのコーティングを「決定」していません。
船舶のデッキに使われる特殊塗料や、文化財の修復に使われるガラス含浸塗料など、あらゆるテストを想定しています。
「高級感ある風合い」を殺さずに、「完全防水」を実現する。
この課題をクリアするまで、私は商品として売りません。
傷だらけの手と、使い込まれた道具たち。
「同じものが欲しい」という
最高の賛辞をいただいたなら。
サロン空間の光と調和するよう
計算された、特異なアートピース。
「このアクリルディスプレイ、同じものが欲しい。原価で発注してくれないか」
——もし、今後サロンにご来店されたお客様からそんなお声をいただいたなら。VIEOTYというブランドを創る者として、これ以上の賛辞はありません。
しかし、私はそのご要望を、すべて丁重にお断りいたします。
想像してみてください。
三ツ星のフレンチレストランで心を打つ極上の一皿に出会ったとき、シェフに向かって「このレシピと、食材の仕入れ先リストを教えてほしい」と頼むでしょうか?
仮にご要望にお応えして、同じものをお渡ししたとしても、ご家庭のインテリア空間や洗面台、あるいは蛍光灯の明かりの下では、決して同じ魔法はかかりません。
なぜならこの什器は、当サロンの壁や床、照明と色温度、鏡の反射……その「空間」すべてと調和して初めて完成するように計算されているからです。
これは、私がこのサロン環境のためだけに設計した「特異なアートピース」なのです。
完成するまでに費やした何十時間もの執着は、目には見えない「デザインという名のレシピ(無形の資産)」です。
それを原価の素材として切り売りすることは、クリエイターとしての尊厳を放棄し、ブランドの魂を捨てることを意味します。
わざわざこのサロンに足を運んでくださるお客様へ、非日常の『特等席』をご提供するためだけに、この什器を仕立てました。
ぜひ、鏡の前に座り、空間と美が溶け合うこの特別な時間を、肌でご堪能ください。
目指すのは、
「1/10」の価格。
誤解しないでください。
私は、数万円する高価な
オーダーメイド品を売りたい
わけではありません。
私の本業はあくまで「美容師」であり「化粧品開発者」です。
今のオーダーメイド
(完全受注生産)は、
「最高の設計図(マスターピース)」を
完成させるためのプロセスです。
サロンのお客様からの
ご感想を元に、
耐久性、サイズ感、デザインの
正解が見えた時。
私はその設計図を元に、
信頼できる工場での
「量産化」に踏み切ります。
目指すのは、相場の
1/10の価格で、この感動を
すべての方に届けること。
その煌めきは、
誰のためのものか。
化粧品容器の「裏側」と、
大人のための投資論。
華やかなパッケージに心躍らせる高揚感。
それは化粧品の持つ魔法の一つであり、否定されるべきものではありません。
しかし、VIEOTYはあえて問いたいのです。
「あなたが手に入れたい本当の価値は、容器なのか、それとも素髪・素肌なのか?」と。
一般的なラグジュアリーの定義(装飾)から離れ、
そのコストのすべてを「中身(成分)」だけに注ぎ込むという、私の静かなる挑戦。
これまで「パケ買い」を楽しんできたあなたにこそ知っていただきたい、
美しさの新しい「原価」と、賢い選択についてのお話です。



