
この記事で伝えたいこと
効率化や自動化が当たり前となったこの時代に、なぜVIEOTYは、一見すると非効率とも思える「手書き」や「人と人との直接の対話」を大切にするのか。
それは、私がお客様にお届けするものが、単なる工業的な「製品」ではなく、作り手の体温が宿る「作品」だと信じて疑わないからです。
この記事では、私のものづくりの裏側にある、製造パートナーとの心温まる、そしてVIEOTYの品質を支える極めて重要な物語をお話しさせてください。
【開発の舞台裏】一本の電話から
始まった、共感の物語
VIEOTYの試作品は、いつも手書きのメッセージと共に私の元へ届きます。
そこには、処方の細かなこだわりや開発の裏話が、製造元であるデリシアスエーシー社の研究員の方の美しい文字で、丁寧に綴られています。
その温かい言葉に触れるたび、私は彼らのVIEOTYに対する並々ならぬ情熱と誠実さを感じ、モニターの前で一人、心が熱くなるのです。
特に、開発を担当してくださった40代の女性研究員の方との出会いは、私の人生にとって忘れられないものとなりました。
連日の電話協議で、偶然にも、彼女自身もアレルギーを持ち、髪の傷みとくせ毛に長年悩んでいることを知ったのです。
その瞬間、私の間には、単なる開発者と製造者というビジネスの関係を超えた、同じ痛みを知る者同士の、言葉にならない深い共感が生まれました。
まだ契約も確定しておらず、実績もない私の小さなブランドに対し、彼女は他社との相見積もり中であることもご存知の上で、「ぜひ一度お会いしたい」と、わざわざ私のサロンがある表参道まで足を運んでくださいました。
その誠実な姿勢に、私は心を強く打たれ、「この人と一緒に、最高の作品を作りたい」と心に誓ったのです。
【プロの視点】なぜ
「顔の見える関係」が
高い品質を生むのか

この「共創」の精神は、製品の処方哲学そのものに反映されています。その一例を【新発想の洗浄】潤洗とは?ハーモニーウォッシュのこだわりで詳しくお話ししています。
この「顔の見える関係」は、単なる情緒的な美談ではありません。
最終的な製品の品質を決定づける、極めて論理的で、合理的な理由がそこにはあります。
処方の自由度と、常識を超える挑戦
一般的な化粧品開発は、どうしてもコストや生産効率が優先されがちです。
しかし、「一緒に成功させたい」という共通の想いを持ってくれるパートナーとは、議論の次元が全く異なります。
「あと1%だけ、この高価なダマスクローズの精油を増やせないか」
「この扱いにくい天然成分を、なんとか安定配合する技術はないか」
こうした、普通なら“わがまま”で片付けられてしまうような、常識外れの挑戦に対して、彼らは決して「NO」とは言いません。どうすれば実現できるかを、同じ熱量で考えてくれるのです。
この一歩踏み込んだ探求こそが、他にはない手応えと、私たちが目指す品質を生み出す源泉なのです。
もちろん、パートナーの工場は、化粧品製造の国際規格である化粧品GMP(ISO22716)*1に準拠した、世界レベルの品質管理体制を誇ります。
しかし、それは私にとって最低限の約束に過ぎません。
本当の品質は、規格や数字の先に存在する、お互いの哲学への深い共感とリスペクトから生まれるのだと、私は確信しています。
【私の信念】合理性と、
決して譲れない想いの間で
もちろん、ビジネスですから、想いだけですべてが進むわけではありません。
時には、お客様のことを第一に考えた結果、一度は進めていた製造元候補との契約を見送るという、苦しい決断を下したこともありました。
また、私は配送業務を専門業者に委託するという合理的な判断も下しています。その時間は、私の本分である商品開発やお客様へのサービス向上に集中すべきだと考えたからです。
けれど、何か一つでも、私の、そして私の体温が伝わるものを届けたい。
お手元に届くハーモニーウォッシュのボトル一本一本から、それを生み出した研究員の方の手書きのメッセージに込められた想いと、その想いを信じ、選択した私の哲学を、少しでも感じていただけたなら、開発者として、それ以上に嬉しいことはありません。
※注釈
- 化粧品GMP – ISO22716:適正製造規範(Good Manufacturing Practice)の国際規格。化粧品の製造において、高いレベルの品質と安全性を確保するための管理基準を定めたものです。









